2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日記

眠る。哀悼と七月。 埃にまみれた鏡は宙に浮いて、我々の理解を要さない。鳥たちは見えない魚の銀の腹を狙って世界の総体を捉えようとする。世界の断片は宇宙単位で光り続けているものの誰の目にも止まらない。だがそれは不幸せとは離れたところにある。ただ…

日記

太陽に炙られた街が夜を通して大気中に熱を返す。朝を迎える準備は時間の逆行にも似ている。深い夜更けに眠れない人々は孤独を知っている。或いは、知らざるを得ない。夜にしか見えないものがあるとしたら、それは孤独な魂の形かもしれない。 旅先ですれ違う…