日記

短歌五首

偉大なる毛足の長き犬歩く 向こう岸から微笑みかけて


夜光る 街に馴染まぬ咆哮と 百日紅告ぐ 九月の組成


カーテンを透かす光で思い出す あなたの澄んだ魂の色


デパ地下のケーキコーナー眩しくて 眠れるように花買い帰る


眠り醒め オペラのような足取りで 九月の獣 真水飲み干す